Hair & Wig Designer
Yutaka Kanai
Profile
1963年埼玉県生まれ
山野愛子美容専門学校卒業
–
[ 著書 ]
「すべては記憶に残るサービスのために」
ファレスト出版
「RITZシークレットマニュアル」
女性モード社
「RITZフレーミングカット」
日本語中国版女性モード社
「RITZパーマブック」
日本語中国語版女性モード社
「ar×RITZベストヘアブック」
主婦と生活社
「RITZ IS RITZ」
ウエラジャパン
運命
中学2年生の時、たまたま近所の書店で手にとった一冊の雑誌。
そのなかの、ニューヨークで活躍するある一人の美容師の記事を見た瞬間、僕のその後の人生が決まってしまった。
美容師の名は須賀勇介(1942年~1990年)
「ニューヨークと日本を股にかけて活躍する美容師」と題されたその記事には、アメリカ人女性のヘアカットをしている須賀さんの、なんともかっこいい写真が載っていて、日本を飛び出してニューヨークで成功するなんて、なんて反逆的でかっこいいのだろう。
「こんなふうに仕事がしたい」と思い美容師を志す。
美容学校卒業後、須賀勇介がディレクターをしていた、原宿にあったヘアサロン「スタジオV」に入社
美容人生のスタート
当時のスタジオVは、今では当たり前になっている「衣食住」のコンセプトを打ちたて、さまざまな職種のお客様、各界のオピニオンリーダーたち、新進気鋭のデザイナーやアーティストが集まる最先端のサロンだった。
一緒に働いたスッタフもかなり個性的な人が多く、美容界というよりも、ファッション界全体を引っ張っている場所、それがスタジオVだった。
しかし、入社したての私は、これがどうしようもなく「使えない」スタッフで熱意はあるけど、すべてがカラ回り。仕事の覚えが悪く、先輩には迷惑ばかりかけていた。
そんなわけで、他のサロンがよく見えてくる、なんてこともしばしばあったけど、それでも辞めなかったのは、やはりこのサロンの持つクリエイティブ集団的な雰囲気が好きだったから。
ティーン誌の金井
入社3年目で、下手くそだった私もかなり努力した甲斐があり、同期の仲間のなかでは最初に、ヘアスタイリストとしてデビュー
その直後、新宿「伊勢丹」のリニューアルに伴い、伊勢丹2階にスタジオVが新しいサロンをオープンさせる計画が出て、伊勢丹にオープンさせる店は、私が任されるということが決まった。
床にオーディオスピーカーを埋め込み、身体に振動が伝わる「ボディーソニック」の装置が設備され、大画面のモニターで最新のビデオクリップが映し出されるという、当時では最先端サロン「B-RUSH」。僕はここで店長を務めることになった。
なぜこのサロンが私に任されたかは、今でもよくわかりませんが、ティーンの顧客層を狙ったこのサロンには、一番若い感性を持ったスタッフが適任と考えたのではないだろうか?
今思えば、よくやらせてくれたな
と思います。
「B-RUSH」にお客様を呼ぶために、ヘアメイクアーティストとしてどんどん自分の作品を売り込んで行きました。どれだけ自分の作品を残せるか、雑誌に発表出来るか?
ティーン向けのファッション誌に作品を発表し続け、24歳くらいになると私は、当時流行っていたほとんどのティーン雑誌に、作品を載せることができた。
ニューヨーク
「B-RUSH」を成功させると、ヘアメイクアーティストとしてさらなるステップアップしたくなってきた。
そして、忙しさで忘れかけていた憧れが、あらためて思い起こされ
ふと、「ニューヨークに行きたいな」
たまたま須賀さんが日本に来ていた時に、
「僕も須賀さんと一緒に、ニューヨークでやってみたいんです。」
いままでなかなか言えなかった気持ちを、思い切って伝えた。
その一ヶ月後、僕は追いかけ続けてきた須賀勇介と一緒に仕事をすることになった。
しかもその場所は、ニューヨーク。
ニューヨークでは非常に多くのことを得ることができた。
ビザの関係で半年しか滞在ができなかったが、ニューヨークの美容師の仕事ぶりも、学ぶところが多く、プロフェッショナルな彼らから、美容師には「技術」「センス」「対人関係能力」の3つの要素があり、この3つのバランスをとることこそが大切である。
この考え方を知ったことが、ニューヨークでの最大の収穫になった。
RITZ
「絶対帰ってこよう」
そう誓って、ニューヨークを離れ
日本に帰り、やるべきことをやって、30歳までに独立し、その後でもう一度ニューヨークで活動しようと。
帰国後は、ファッション誌、ファッションショー、ポカリスエット、ISETANなどのCM、宮沢りえさん、小泉今日子さんをはじめ多くの女優のヘアメイクを担当し、ヘアメイクアーティストとしてステップアップできたと実感を得て1992年、29歳で独立。
東京世田谷の下北沢に「RITZ」をオープン。
下北沢を選んだのは、いきなり青山や表参道というメインストリームに出店するよりも、若いエネルギーがあふれる下北沢からスタートして、メジャーな場所に攻め込んでいくという感覚が、かっこいいと思ったから。
この時の私の強みは、雑誌社に知り合いがたくさんいる事だった。
各誌の編集者からは、「サロンを出したら、絶対紹介するからね」といってもらえていたので、独立した時も、あまり怖くはなかった。
2年後には、2号店目になる原宿店がオープン。
ニューヨークに戻るタイミングは、サロンを2店舗出してからと考えていた私は、原宿店が軌道に乗った1年後の1996年にヘアメイクアーティストの活動に専念するために、米国グリーンカードを取得して再度ニューヨークに渡った。
ニューヨークでは、フリーのヘアメイクアーティストとして
雑誌、広告、NYコレクションの仕事に没頭していた。
同じころ、日本では「カリスマ美容師」が登場し、美容ブームが起ころうとしていた。
いま、日本に帰らないと、リッツはブームには乗れないと思った。でも、アーティストとしての自分の活動も大事だった。
「ニューヨークでこのままやることがベストなのか?自分一人だったら出来るかもしれないけど、自分には日本にRITZがある。いまなら、日本でもっと面白いことができるじゃないか?」
そして、1999年一気にニューヨークの家を引き払い、日本に戻ることを決意
美容ブーム
1996年から始まった美容ブームがピークを迎えようとしていた1999年、私は日本に帰ってきた。
「美容師」自体がメディアで大々的に取り上げられブームは一気に全国に広がり
とりわけRITZも参加していたフジTV放映「シザーズリーグ」という美容師同士がヘアスタイルで対決する番組の影響力は絶大だった。
しかし、この美容ブームは2000年になると終息していた。
そして、現在
ヘア&ウィッグデザイナーとして活動
サロンワークをベースに「美容師が作るウィッグ」をコンセプトとした大人女性のためのウィッグデザインを行っている。
なぜウィッグデザイナーを始めたか?
女性なら誰でも「いつまでもキレイでいたい」という願いがある。30代は、女性がエイジングを意識し始める世代。さらに40代ともなると、白髪、パサつき、コシ、くせが強くなるなど、髪の悩みも増え、私もたくさんのお客様の悩みを聞き解決してきた。
なぜ、エイジングとともに薄毛の悩みが増えるのか?
理由は「女性の毛髪は40代になると毛根から生えてくる毛髪の数が少なくなり、頭頂部や額の生え際の薄毛が進行する」という研究結果が発表され、女性の薄毛がクローズアップされた。それに伴い「髪質の変化によるパサつきやくせ、髪が細くなってきたことによるボリュームでない、切れ毛が増えた」という原因にもつながっている。
美容室で使われている薬剤も進化をしているので、カット、パーマ、カラー、髪質改善などで素敵なヘアスタイルはできる。しかし、似合うスタイルを提案するには、「髪の量」というのは、絶対必要。
私がヘアデザインをしていくうえで絶対老けて見えないヘアスタイルのポイントは
Point 01
ヘアスタイルのシルエットをひし形に整えることで、あごラインをシャープに見せること
Point 02
頭頂部から後頭部にかけて適度なボリュームと自然な丸みをつけること
Point 03
前髪のデザインで印象つくりをすること
Point 04
肌色に合ったヘアカラーで肌色をキレイに見せること
たった4つのポイントをおさえるだけで、「大人女性の本当に似合うスタイル」を作ることができる。髪をキレイにする、パーマでボリュームアップをする、きれいなカラーリングをする、カット素敵なヘアデザインをすることはできまるが限界がどうしても出てくる。その限界の原因が「髪の量」です。この解決策は「ウィッグ」が一番。美容室ではカット主体とした髪を切ってヘアデザインをするというマイナス造形デザイン
逆に、ウィッグはデザインをするうえで必要な髪をつけるというプラス造形デザインになる。今までのウィッグは、薄いから隠す、白髪があるから隠す、ボリュームをつけたいからつけるという悩み解消のアイテム
これからのウィッグは、「ヘアデザインを知っている美容師が提案するウィッグ」だと、私は思っていから。
ウィッグ似合わせの法則とは?
私がWIGをデザインするとき
11の要素に分けてデザインをしていきます。
これを「似合わせの法則」といいます。
この法則をベースにヘアデザインをすることで
「ヘアスタイルのシルエットを
ひし形に整えることで、
あごラインをシャープに見せる」
「頭頂部から後頭部にかけて適度な
ボリュームと自然な丸みをつける」
「前髪のデザインで印象つくりをする」
「肌色に合ったヘアカラーで
肌色をキレイに見せる」
ことができ
「大人女性のWIGスタイル」
を作ることができるのです。
大人ウィッグのポイント
「ダイヤモンドシルエット+曲線」
WIGデザイン11の要素とは?
- トレンド
時代に合ったヘアデザインのトレンドを取り入れる - 顔型
理想の顔型(卵型)に近づける、トップのボリューム - ダイヤモンドシルエット
ダイヤモンドシルエットで小顔効果 - レングス
なりたいイメージと髪の長さは親密な関係があります。 - 前髪のデザイン
前髪のデザインは額縁と一緒で、あなたの顔の印象を作るのに大切なパーツになります。 - 毛先の動き
毛先の動きは3種類あります。
毛先がカール:優しい、柔らかい
毛先がストレート:知的、落ち着いた
毛先がハネてる:かわいい、明るい - 髪の動き
髪の動きであなたの印象を作ります。 - トップから後頭部のボリューム
高さと丸みのあるシルエットを作ることによって頭の形をカバーします。 - 襟足のデザイン
女性らしい襟足のデザインはWIGデザインをするうえで最も重要です。 - 肌に合ったカラー
肌に合ったカラーを選ぶことで肌色がきれいに見えます。 - 毛量調整
自然なウィッグデザインのポイントは、ウィッグの毛量調整にあります。
「似合うWIGデザイン」=11のデザインの要素で作られたWIGということになります。
Soft Feather Wig とは?
コンセプト
ウィッグデザイナー金井豊
ウィッグカッター坂本キミオ
の2人がヘアデザインのしやすさ、自然さ、かぶり心地を追求し
「世界でたった一つの
あなただけのウィッグ」
をコンセントに作られるウィッグです。
それを可能にするのが
ウィッグのことは、私たち2人にお任せください。
金井豊(カナイユタカ)
1963年生まれ / うお座 / O型 / 埼玉県出身
1983年 STUDIO-V原宿店入社
1984年 美容師免許取得
1992年 RITZサロンオープン
1996年 アメリカグリーンカード取得後NYに活動の場を移す
1999年 日本に帰国
2000年 RITZ代官山店オープン
坂本キミオ
1965年生まれ / みずがめ座 / A型 / 山梨県出身
1986年 理容免許取得
1988年 アデランス技術競技大会 総合優勝
1989年 イギリスSassoon研修
1990年 アデランス芸能課 撮影、劇団担当
1992年 アデランス技術教育部 指導者
1996年 川崎市中原区 サロン設立
2009年 マスターズプランナー株式会社設立
2013年 ウィッグフィリピン工場設立
ウィッグの種類
トップ部分に自然なボリュームが欲しい!部分ウィッグ
エイジングよってトップのボリュームが気になる女性も多くなります。
トップのボリュームは、若々しさやを大きく左右してしまうポイントになります。
前髪のデザイン、トップのボリューム、後頭部の丸みをたった一つのウィッグで、デザインをしていきます。
あなたのイメージを大きく変えるのが!フルウィッグ
いつもと印象を変えたい、イメージチェンジをしたいときにおすすめなのが、頭全体にかぶるフルウィッグです。
フルウィッグは、ロング、ミディアム、ショートがあり、結婚式、パーティーなどどんなシーンでも合わせやすく、本当に似合うヘアスタイルを提案できるのが、フルウィッグです。